「おもひでぽろぽろ」(1991年日本/高畑勲監督)

うーん、こういう感覚とは全く相容れないものがあるな。
父権的抑圧と、田舎のムラ社会というドロドロした日本社会のダークサイドに絡め取られ、27歳にして、ついに帰る場所すら失う、という毒々しい展開を見せるラストまで、
そして「分数の割り算が理解できなかった」という記憶を、自らの資質の拠り所として、その後の人生を限定したものに規定してしまう、という呪いの哀しさ。
こんな恐ろしい話を子供に見せなくても…。