四方田犬彦・斉藤綾子「映画女優 若尾文子」(みすず書房)

映画女優 若尾文子
読みたかった本がやっと借りれた。全159作を網羅したフィルモグラフィーは嬉しいけど、本当はビデオ/DVD化されているかどうかも知りたい。あとは、簡単でも若尾のバイオグラフィーも載せて欲しかったな。ねぇ?せっかくなんだから。

増村×若尾の最高傑作てのもわかるし、女優としても頂点にたった作品てことで、「妻は告白する」(1961)を中心に論じるのは仕方ないけれど、僕は「最高殊勲夫人」(1959)なんかが好きなんでね。四方田、斉藤ともに、全くといっていいほど取り上げていないのはちょっと残念。コメディエンヌとしての若尾を真面目に論じるのは難しいかもしれないけど、たった3年間のうちに、これだけの振れ幅の役を演じきることができる女優、てところが彼女の本当のすごさだと思っているので。

斉藤綾子の論文はけっこうサムい内容でした。失笑。