原研哉「デザインのデザイン」(岩波書店)

デザインのデザイン
中学生のころ、原田宗典を読んで原研哉を知り、吉田戦車の「伝染るんです」で、祖父江慎を知ったワタシは
この2人によって初めて「装丁家」というものを意識しました。
ま、同じ世代でそういう体験を持つ人はたくさんいるだろうね。


で、原研哉のデザイン論。
「まえがき」と「第一章」は文章にキレがあって素晴らしいですが
後半はちょっと行き当たりばったりで、現代のデザイン論としてはありきたりで空疎な印象を受けました。(マクルーハンユビキタス立花隆などの単語が、非常に薄っぺらい使われ方で出てきたり。)

まぁ、優れた理論を書いたからといって、優秀なデザイナーであるとは言えないし、逆もまた真なり。